歯が無い

歯が無い状況で今まで過ごしていた理由として、こんな患者様の声をよくお聞きします。

 「入れ歯を作ったが気持ち悪かった、入れると痛いのでそのままにしている」
 「歯が抜けてしまったが、日常生活に支障は無さそうないので、入れ歯なども入れずにそのままでいる。」

また、歯が無くなってしまった方のお悩み、コンプレックスとして、以下のようなお声も耳にします。

「仕事や面接で相手に歯がない部分が見えてイメージが悪くなるのではないか…」
 「職場や学校でご近所などの知り合い、両親、主人、妻、彼氏、彼女、友人に何か言われそう…」

歯が抜けてしまったことによって生じる悩みは心理面のみならず、健康面にも大きな影響を与えてしまう恐れがあります。ここでは歯を失うことで現れる症状と対処法についてご説明します。

歯を抜けたままにしておくことで現れる症状

結論を先に言いますと、以下の2つの症状が現れます。

・抜けた歯のスペースに、噛み合わせの対になった歯が出てきてしまう(噛み合わせの不具合)
・隣の歯の両隣の歯が、空いたスペースに倒れてくる(歯並びの崩れ)

抜けたときは気が付かなくても、口の中の写真、レントゲン写真(エックス線写真)で経過を確認してもらうと、年齢と重ねる共に徐々にかみ合わせが悪くなっていくことが分かります。
個人差はありますが、歯が無い状況を放置すると、高齢になってからの噛み合わせの悪化が顕著です。一度悪くなってしまった歯並びやかみ合わせは、簡単に治すことはできません。矯正治療で元に戻すことも困難です。

矯正治療には、マウスピース矯正、ブラケット治療などがありますが、上下のかみ合わせが悪いままだと、かみ合わせが強く当たる歯に負担が多くかかり、やがてその歯に痛みが出てきて、歯自体が悪くなったり、顎関節症の原因になってしまう恐れもあります。その負の繰り返しによって、徐々に歯の数が少なくなってしまうのです。

永久歯が生えてこない先天性欠如(先天欠如)などで、乳歯委が抜けても永久歯が生えてこず、隙間が空いてしまった場合も同じです。
歯の数が減ると、頬がこけて顔の口の周りにしわが目立つようになり、実年齢よりも老けた印象になります。食事が摂りづらくなったり(食障害)、滑舌(活舌)や発音が悪くなって思うように喋れなかったりで、生活に影響が出てしまいます。見た目も行動もいつまでも元気で若々しくいるために、早めに処置をして対処する必要があるのです。

歯が無くなってしまった場合の治療法

歯が無くなってしまった場合の治療は、欠損治療補綴治療があります。

入れ歯 ブリッジ インプラント
概要 取り外し可能な治療法 失った歯の両隣の歯を削って、冠を被せる治療法 歯を失った顎の骨に人工歯根(根っこ)を埋め込み、歯を被せる治療法
メリット
  • 早期から費用が安価にできる(保険治療でも可能)
  • 治療期間が短い
  • 噛み心地は良い
  • 保険適用(保険治療)も可能
  • 違和感は少ない
  • 白くきれいにすることも可能(その場合は、セラミックとなるため、保険適用外)
  • 治療期間が短い
  • しっかり噛める感覚が取り戻せる
  • 1本で固定できるため、周囲の歯への負担がかからない
  • 見た目に天然歯と遜色ない美しさが実現する(審美性が高い)
  • 他の残存歯に余計な負担がかからないため、ほかの天然歯が長持ちするので、結果として健康寿命が伸びる
デメリット
  • 違和感、異物感があり、慣れるまで時間がかかる
  • 次第に合わなくなってくるため調整が必要
  • 天然歯の3分の1くらいでしか噛めない ・見た目が入れ歯と分かりやすい
  • 食事が難しい
  • 金属のバネが気になる
  • 両隣がきれいで健康な歯であっても大きく削ることが必要。その場合に、神経が近い場合は抜髄治療(根管治療)が必要になる場合がある。
  • 支えとする歯に大きな力(負担)をかけるため、歯の寿命が短くなり、いずれ失うことになる可能性が高い
  • 両隣に歯があることが必要
  • 食いしばり、歯ぎしりのある方は、特に寿命が縮まりやすい
  • 自費診療(自由診療)となり、治療費が掛かる
  • 治療期間が長い
  • インプラント治療は、土台などを設置する外科手術(インプラント手術)が必要なため、骨粗しょう症など慢性疾患などの病気を理由に治療が受けられないことがある
  • 元々のあごの骨がなくて、神経までの距離が足りない場合では、出来ないことがある
補足
  • 自費治療と保険治療の種類があります
  • 入れ歯の床部分がチタンの金属床やプラスチックなど様々な素材があります
  • 上顎(上あご)欠損、もしくは上下全顎欠損の症例の方も対応可能です
  • 自費治療と保険治療の種類があります
  • 両隣の歯は、表面のエナメル質だけではなく、その下の象牙質も削ります。
  • 当院では歯を削らなくて済む接着性ブリッジは行っておりません
  • 自費治療のみで、保険対応外となります
  • 治療後には痛みを抑えるお薬を服用いただきます
  • 上下欠損、もしくは上下全顎欠損の症例の方も対応可能です


このように、補綴治療にはそれぞれ長所と短所がありますが、どの治療方法でも、メンテナンスは必要となります。しっかりメンテナンスをしてゆかないと、炎症を起こしてしまう場合もあります(例。インプラントの周囲組織で炎症が起こるインプラント周囲炎など)。

口の中の状態や症状、健康状態によって治療が異なりますので、レントゲン写真やCTなどの検査できちんと診断して、歯を失った原因を考慮しながら、あなたの状態に合わせてお話させていただきます。質の高い治療を受けていただけるよう、治療計画を丁寧に立て、治療内容のご説明をいたします。
まずは一度歯科医院に来院し、ご相談ください。

自費治療を選ばれた場合には治療費を心配されるかしれませんが、医療費控除が適応される場合があります。
控除額は収入などによって変わりますので、詳しくは、自治体の窓口にお問い合わせください。
※来院の際は、保険証(会社で入っているものや、国民健康保険など)を忘れずにお持ち下さい。

インプラントについて

動画解説をご覧ください。

※治療法については、専門ページをご覧ください。

テラッソデンタルクリニックまでお気軽にご相談ください。